世間にさよなら?


♪さよなら パーティー もう抜けようよ

だってこんなのは つまんない♪       byエレカシ

 

一度聞いてすぐ好きになった曲の1つ。アルバム「starting over 」(2008年)収録。

 

歌にはたった1つのメッセージだけ,ということはない。色んなことが入っている。

楽しんで,好きなように解釈している。

エレカシが歌番組やバラエティーに出て,司会者と話している様子を,YouTubeで見たことがある。だから,「パーティー」は「世間」だと思った。

世間とさよなら。

彼らは不器用。質問されて,宮本さんは考え込んで,直接の答えではなく,その答えに至るまでの事を長々と話す。他のメンバー3人は黙っている。

歌って演奏している時はかっこいいエレカシが,舞台以外ではスムーズではない。

舞台の上では水を得た魚だけど,世間から浮いている4人,というイメージ。

また,初期,自分たちの歌いたい歌が売れなくて,レコード会社をかわかざるを得なくなる。

世間に受け入れられる曲,売れる曲を作らないと,何も聞いてもらえない。

そういう思いをしてきた。

曲が売れて,世間に受け入れられたけど,やっぱり世渡りは不器用そう。

「世間と上手くやってくのは,面倒だぜ」と思ってる?

 

♪ねぐらへ帰ればいつもの部屋で眠る

月の光窓から差す部屋で眠る♪

 

「月」は「出かける」「歩く」と同様に,歌に良く出てくる。

月の光が差し込む部屋は,ほっとできる,自分らしくいられる場所なんだろう。

「ゴージャスなパーティーで世間の人と調子合わせるより,仲間とファミレスでしゃべりたいぜ」と?

 

♪さよならパーティー もう抜けようよ

外じゃ光るよ サンシャイン

再び飛び出して行こう♪

 

そう!やっぱり出かけて行く。♪雨の日も 風の日も♪ どんな時も歩くんだから。

世間というパーティーで頑張るのか,そうじゃない所へ行くのか?

 

宮本浩次のアルバム「縦横無尽」(2021年)の「rain -愛だけを信じて-」 の歌詞に

♪世間という名のpartyを抜け出して♪

とあった。思ってた通りpartyは世間だった!

 

私も“世間”と距離を置いているつもりだから, ♪もう抜けようよ,だってこんなのはつまんない!♪ が爽快。

自分が信じることをする,信じていないことはしない。そうしていると,誰でも世間とずれることがあると思う。でも,昔より多様性を認める世の中になっているから,以前よりは楽かもしれないけど。

皆折り合いを付けつつ,自分らしく生きようとしている。

エレカシはそういう人たちを応援している。と思っている。