女性は男性より弱いんです。体力は。

一般的に,女性の方が男性より体力がない。

一緒に出かけて,同じように歩いて疲れて帰宅。洗濯物を取り込み,たたむ。その間に夫はお風呂を掃除。でも,私が食事の準備をする間,新聞を読んでいる。

私も本を読んで食事ができるのを待つ,選べるならその方が良い。私の方が体力ないから,より疲れているはずだし。

一緒に出かけたある日,試しに言ってみた。「疲れちゃった。ご飯作る元気がない」「え!‥じゃあ,‥作ろうか?」「ほんと?じゃあ作ってもらおうかな」「え!‥」そして腕まくりしながら立ち上がって台所に。

夫の,作ろうとする態度を見て,心の中の小さな怒りが収まってくる。そしておかしくなってくる。何を作るつもりだったんだろう。何も作る気はなかったと思う。作るよ,というポーズ。でも,それだけでも気持ちが晴れてくる。「いい。やっぱり作る」

野菜を洗ったり切ったり,何と組み合わせようか,どんな味付けにしようか,と考えたり,ほかに何を作ろうかなどと考えているうちに,やる気や元気が出てくる。疲れ切ってしまっている時はそうはいかないけど。

「テーブルを拭いてください」「お箸を並べてくれる?」「おひたしを小鉢に分けて」言えばやってくれる。言わなくてもやってくれたらどんなに良いかと思う。

いつからか,「察して欲しいのに察してくれない!」と思うことをやめた。やめる決意をするまで長い時間がかかった。察して欲しかったから。

「言えば良いんだ。言わないと分からない」そう思うようにして,やって欲しいことをあまり遠慮せずに言うよう心がけている。

夫が「ゆっくりさせて欲しい。察して欲しい」と思っているかもしれないが〜。

でも,あまりゆっくりばかりしていると,怖い目にあう。合わせてしまった!

朝,夫好みの,黄身が半熟の目玉焼きができた。他のことをしているうちに,よく焼きすぎてしまうのに,程よく半熟に。ところが大失敗。お皿に移す時に,なんと床に落としてしまった。「あっ!」と大きな声を出したのに,夫は新聞を読みながらのんきな声で「どうした?」「うん」その後は何も言わずに新聞に集中したまま。

その時に「大丈夫?何ともない?」と気遣ってくれていたら,事態は違っていたはず。

落とした目玉焼きは,見たところ,きれい。そこで、床に落ちた目玉焼きをお皿に乗せて,夫の前に。夫は何も知らずに,「おっ,半熟だ」と嬉しそうに食べた。ちょっとひやひや。

娘の食事当番の時に,改めて気付いたことだが,作った人が,形が悪いものなど,失敗作を食べる。私もそうする。それで,たまには一番良いのを取っても良いよね,とも思っていた。

器の小さな人間です‥。